ロリータ

ロリータコンプレックス、ロリータ服などの語源のロリータであります。

ロリータ (新潮文庫)

ロリータ (新潮文庫)

文芸部部長がお薦めしてくれた本です。
・・もちろん天野遠子先輩であります!!
 
手にとってあまりのずっしり感、字の細かさに棚に戻そうかと思った1品・・。
 
世の中にロリータと言う言葉はあふれているけれど、意外に読んでいる人は少ないと思います。
 

あらすじとしては
主人公は少年時代に好きになった女の子と両思いになったが、思いが十分果たせないまま女の子は亡くなってしまう。
そのことが心残りとなり、彼は9〜14くらい&&自分の好みの少女をに「ニンフェット」と呼び、彼女たちしか本当に愛せなくなる。
縁あって下宿した先の家に理想の少女(亡くなった彼女とそっくり。彼女の名前がロリータ)を見つけ、ロリータの傍にいるために彼女の母と結婚する。
彼女の母にロリータに性的衝動を覚えることがばれてしまうが、その直後に事故で母親は亡くなってしまう。
義理の娘であるロリータと主人公は逃避行を続けるが、育っていく彼女をもてあまし気味になる主人公。
その先にあるものは・・・
 
的な感じです。
 
最初の50ページくらいが延々主人公(お金持ちで教養のあるおじさん)の性的遍歴の話でうんざり(と言うかwktk?ktkrみたいな?)しかけるのですが、
ロリータが出てきてからは「いつ手を出すんだ・・・(´Д`)」と気になりすぎてどんどん読み進んでしまいました←
ですが官能小説のような表現はありません。あしからず。想像補完しましょう。
意外なのは主人公が手を出したのではなく、ロリータから誘惑していたこと・・(12歳とか・・)。
主人公はとってもチキンなのです・・
 
でもそこから既成事実を持ってしまった主人公は調子に乗って、2年間彼女を旅に連れまわし、書いてないけれどずっとエロいことをしていたんだと思います。
正直児童虐待です。
最初は自分から誘ったかもしれませんが、ずっとそれをして一緒にいないと捨てられて自由のない孤児院に暮らすことになると分かっていたロリータはそこから逃れることはできませんでした。
つらいことがずっと続くと、心は壊れてしまいます。
なんで私がこんなことをされなければいけないんだろう。
私が悪いんだろうか(もしくは相手を憎む)
なんて、思ってだんだんおかしくなっていかざるを得ないです。
このふたりの旅の先には何があるのか、どうなってしまうのか。
最後は若干gdgdですが、面白いと思います。
 
ただ、もしロリータが主人公を好きになっていたらと考えるとつらいです。
主人公はロリータが育っちゃったら自分との間に2世を設けて(いろんな意味で)適齢になったらかわいがろう
とか考えてたわけで。
育っちゃったロリータは圏外になりかけだったんですね・・
主人公は少女に夢中で、自分を愛してくれるひとたちに目が向かなかった。
愛はきっと双方向で安定して成立するもので。
片方だけのバランスはなかなか難しい。
そう思いました。